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南区連合会フォーラム 2019 開催

2月15日(土)9:30より、南浦和文化センターにて「南区PTA連合会フォーラム」を開催しました。

今回は細田教育長に「さいたま市が目指す教育・子どものほめ方、しかり方」をテーマにご講話いただきました。

その後グループに別れディスカッションを行い、教育長への質問を選び、お答えいただくというプログラムです。

さいたま市が目指す教育・子どものほめ方、しかり方

細田教育長のご講話では、はじめに超スマート社会(society5.0)になると、世の中はどう変わっているのか?をイメージした動画を視聴しました。そう、子どもたちはこんな未来を当たり前に生きていくんです。

「もっと先の未来?いえいえ、もうすぐ目の前まで来ているんですよ」とのこと。

未来を生きる子どもたちに足りていない能力

OECDが行っている、生徒の学習到達度調査(世界各国の15歳児を対象にした「読解力・数学的リテラシー・科学的リテラシー」の調査)にて、日本は15位と、コンピュータ使用型 読解力問題の結果から、子どもたちの「パソコンを使った問題に対する力」が不足していると説明がありました。

これから先の未来を生きる子どもたちには、少し足りていない“力”があるようです… そこで

※OECDは、Organisation for Economic Co-operation and Development の略称で、日本語で経済協力開発機構といいます。OECDは、国際経済全般について協議することを目的とした国際機関で、「世界最大のシンクタンク」とも呼ばれています。

さいたま市の未来の学校で育てたい“力”とは?

  • 学校のICT化、2023年までに一人一台のPCを!
  • さいたま市のチャレンジ、STEAM教育の推進
    STEAMとは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(ものづくり)、Art(芸術)、Mathematics(数学)の5つの単語の頭文字を組み合わせた造語で、これら5つの領域を重視する教育方針を意味します。
  • AI時代に輝ける子どもたちへ
    ただ単に「科学技術」や「IT技術」に優れた人材でなく、自発性、創造性、問題解決能力を身に付けた人材の育成を目指します。
  • 「真の学力」を身に付けた子どもたちに
    学びとは新しいことを発見したり、世の中を便利にするために活用するものです。

このような、子どもたちのためにさいたま市がチャレンジしなければいけないことや、ちょっと難しい話を、ご自身のお話や、映画「君の名は」のプロデューサー川村元気さんのお話を交えたりと、私たちの身近な例に例えて、熱く・そして分かりやすく説明してくださりました。

子どものほめ方 しかり方、子どもに私たち親ができること

  • 子どもが夢中になれる姿から長所を見つけることが大切。
  • 自分の考えを言語化する能力を育てましょう。
  • 親の人としてのあり方が、子どもに大きく影響します。
  • ちょっと違ったっていい、我が子の特性に縛られ過ぎる必要はない。
  • 学校は多様な子どもたちが一緒に過ごすことで多くを学べる場。
  • 子どもが自分の力で解決する力を身に付けることが大切。
  • 問題が起こった時に、親と学校が一枚岩になって対応することが大事。
  • 親と学校が互いに子どもの良さを報告し合える関係に。
  • ともに「子どもの将来の自律への学びにつなげることが一番大切」という視点をもつ。
  • 親と学校が信頼し合える関係があって、子どもは学校が安全な場だと認識できる。

子どもたちには、将来生き生きと生き続けて欲しい。全ての子どもたちが「幸せ」を感じながら生きて欲しい。
そのために私たち親ができることは子どもの将来のために「自律への学び」につなげることが一番大切で、親と学校が信頼しあい、一緒になって取り組む必要があるとお話がありました。

細田教育長もディスカッションの輪に

その後、各グループに別れ教育長への質問を考えていただくディスカッションを行いましたが、教育長から「直接みなさんとお話ししたい」との要望があり、急遽グループに入っていただきました。

みなさん教育長とお話ししたいことがたくさんあり、時間の都合により全部のグループを回ることはできませんでしたが、どのグループも質問を考える過程で、保護者同士悩みや問題を共有したりと、とても有意義なディスカッションが行われていました。

最後に細田教育長からぜひ聞いてほしいと、作文の朗読がありました。

たまたま新聞を読んでいて見つけたそうで、小学2年生の女の子の作文でした。

幼い心の葛藤、がんばっている姿が表現されており、今日の講演内容と重なることもあって涙する保護者の方も多くいらっしゃいました。


「なす一人」

埼玉県戸田市立芦原小2年 山下心子(やました・ここ)

>第69回全国小・中学校作文コンクール 文部科学大臣賞


子どもに関する未来と現在のお話

今回のフォーラムでは、子どもたちがこれから少し先の未来で必要になる力についてと、子どもたちへの接し方・こころの話など「子どもに関する未来と現在」の話がバランスよく聞けたとても濃い内容の会でした。

このように、さいたま市の教育のトップのお話が直接聞ける機会はなかなかありません。

また今回より、一般からの参加募集を募りましたが、貴重な休みの日にこれだけの人が集まり、子どもたちのために学ぼうという意識の方が多いことにあらためて気づかされた会でもありました。

 

時間配分など、ご期待に沿えなかった部分もありましたが、次年度の課題とし、今後もみなさんの家庭教育の促進につながるような価値ある情報をお届けできるフォーラムを企画して参ります。

次年度もぜひご期待ください。
※みなさんから頂いた「教育長への質問」はお纏めし、教育長にお届けいたします。


参加者の声

  • 教育長の講演で、さいたま市の教育環境や方針を知ることができたこと、何よりお話の面白さに完全にワールドにのめり込んで聞き入ってしまいました。
    この方なら正しいトップダウンの形でさいたまの公立教育改革がなされるのではと、大変期待を持ちました。
    グループディスカッションでも様々な意見が出てきて刺激を受けました。
    そして、PTAの存在がもっと身近なものであってほしいと思いました。
    地域を含め子ども、先生、親が一体となり、豊かな環境で未来の力を育てていければいいなと願っています
  • 今後の学校教育や、教育長ご自身の経験を交えてのお話をしていただき、グループで様々な意見も話し合うことができて、とても有益でした。
  • 参加して、初めて聞く言葉も多くとても勉強になりました。実行力ある細田教育長のお話は、とても参考になり、早く理想的な教育現場に変わるよう応援もしたくなりました。
    母親として娘、息子を育てて来られた同じ目線での経験談も盛り沢山でした。
    もっと時間が欲しかったです。
  • 今日は参加して本当に良かったです。こんなに素晴らしい方がさいたま市の教育長だなんて、それを知ることができただけでも良かったです。さいたま市に住んでいて良かった!とすら思いました。ただ、残念ながら教育長の理念が学校の先生方まで届いていないような気がいたしました。教育長のおっしゃる、「生き生き」と育つ教育、STEAMS教育が浸透し、相手を思いやれる自立した人に育って欲しい!学校と親とで協力できれば!と思いました。教育長のキラキラと輝いた目が忘れられません!手探りしながらも一生懸命子育てしている私に、明日への活力になるお話を伺えて、幸せでした。機会があれば、またお話を伺いたいです。
    また、PTAの会長さん達が学校以外でこのような活動をされていることに驚きました。いつもありがとうございます。このような地域で子育てすることができ、とてもありがたいです。 本日、Aグループの司会をされた会長さんも、意見を纏めてくれたり、話をしやすい雰囲気を作ってくださり感謝です。
    多くの人に支えられて生きていることを実感した日でもありました。
  • さいたま市の教育への取り組みや、教育長のビジョンを聞けてとても有意義でした。
    今後もこのような保護者と教育に携わる方との、意見交換が出来る開けた場を設けて頂けると有難いです。
    細田教育長は有言実行される方だと思いますので、ご活躍を期待しており、講和も是非毎年お願いしたいです!!
  • 漠然とした不安(日頃の学校生活で疑問に感じていること、自分の時代と環境がどう変わっていくのかなど)が解消されたように思います。
  • この度は、南区PTA連合会フォーラムに参加させて頂きましたこと、誠にありがとうございました。
    細田教育長より講話頂き、今後の教育の方向性を具体的に知ることができました。
    また、教育者の立場だけでなく、子育てをされたご経験からの家庭教育のあり方等、親として大変 参考になりました。
    このような企画をして頂きました南区の各校のPTA会長の皆様に感謝申し上げます。
    これまでの準備、当日の受付や誘導等、参加者に対しての細やかな心配りを感じました。
    参加させて頂き、ありがとうございました。